壁に背中がつかない人は腹筋が弱い!どうすれば良い?
壁に背中がつかない人は背中を使いすぎ=下腹ポッコリになりやすい
上の図は9月から当教室に来られているお客様。下腹ポッコリと太ももの張り、肩こりや腰痛で悩まれているお客様です。この方の特徴は「反り腰」。
不良姿勢の多くは反り腰が見受けられます。壁に背をつけて確認してみると背中~腰までは壁につかない状態。このような特徴を持つ方は腹筋が上手く使えていません。何故、使いづらくなってしまうのでしょうか?
正しい背骨のS字カーブとは「胸の背骨は少し丸くなっている状態」です。この「丸み」がなくなっている人がロードシスの状態=反り腰です。腰の部分の背骨(腰椎)は元々、反っていますが「反り」が強すぎます。加えて、丸みがないといけない部分も反っていますので結果的に背中全体が過緊張(=使いすぎている)状態になっています。背中が硬い=使いすぎ(働きすぎ)=反対側のお腹はサボっている状態(使いづらい)となり、使わないままで日常生活を送ることが常態化してしまい、サボっているお腹の分まで背中や太もも前などが本来の役目以上に働かなくてはならなくなります。これが太もも前の張りや膝の過伸展、骨盤の前傾を促し、不良姿勢となり体形の崩れとなって不調をきたします。
まずは硬くなっている背中の柔軟性UP⇒キャットストレッチで「背骨を丸くする」練習
ハーフカットポールで肩甲骨の向きをイメージしやすい=肩のすくみをなくす
まずはいつも反っていて硬くなっている背中の柔軟性を出すことから始めます。背骨、特に肋骨についている背骨(胸椎)が硬くなっていることが多いのでここを狙うのがポイント。この部分はちょうど下着のフックのあたり(みぞおちの裏側あたり)です。
上の図を見てもわかるように紫の部分は少し丸みを帯びています。この丸みを出すためにキャットストレッチの「背骨を丸くする」ことをメインに練習します。注意点は「吐く息でお腹を凹ませて、おへそを背骨の方へ引きこむようにする」ことで背骨を丸くすること。サボっているお腹の奥の筋肉を使うイメージを持ち続けながら行います。よくあるエラーは肩をすくませてしまうこと。このエラーを無くすためにはハーフカットポールで「肩甲骨の動き」を視覚化することで肩甲骨と背骨の動きを連動させるイメージを持ちながら上の写真を参考にしてやってみましょう。
あると便利なハーフカットポール⇒背骨を整えてくれる
ハーフカットポールは蒲鉾型の便利なプロップスです。私の教室で使っている者は2本セットで7000円ちょっとのもので、ピラティススタジオやコンディショニングやパーソナルジムで良く使われているものですが、最初はもっと安いものでも構いません。ストレッチポール同じく簡単にセルフコンディショニングができるものなのでお勧めです。(リーズナブルでお勧めのものはコチラ⇒https://amzn.to/3C4YXL5)
次に骨盤後傾エクササイズで腹筋を活性化⇒骨盤前傾をニュートラルへ整えよう
背中が壁につかない人は最初の骨格のイラストのように骨盤も前傾していることがほとんど。骨盤が前傾している=お腹のインナーマッスルの下側が使えていない→下腹ポッコリへ、となってしまいます。これは腹横筋の弱化が深く関係しているので鍛える必要があります。一番のお勧めはピラティスの基本の骨盤のエクササイズ「ペルビックチルト」です。その後に骨盤後傾をキープするエクササイズを行います。最初にお腹を動かしやすくするために動画では呼吸法から説明しています。
①仰向けで膝を立て、つま先と膝の間は拳1つ分あけてキープ
②お腹を凹ませたまま呼吸をするドローインの練習
③骨盤を平行から後傾させるペルビックチルトの練習。
※骨盤後傾エクササイズとは、ペルビックチルトの「後傾」のままで呼吸をするエクササイズ。10秒自然呼吸をしている間、「お腹が膨らまない」ことと骨盤が反ったり背中が浮いたり、アゴが上がったり引きすぎたりするなどのエラー動作が起こらないように意識をすることが大切です。力みは必要ありません。
YouTubeではさらにわかりやすく説明している動画があるのでそちらも参考にしてみてください。
教室では姿勢不良からくる不調を整えることを目的としています。
当教室はほとんどの方が初心者。運動が苦手だったり運動経験がない方も多くいらっしゃっています。私自身も走ることは苦手。ヨガやピラティスを指導していますが球技のセンスはありません笑。更に2年前の脳腫瘍摘出手術をして以来、左半身に軽い感覚麻痺があります。体が硬いとできない、太っているとできない、年だからできない、病気の後遺症でできない。。。などといったことで運動をあきらめる前に一歩踏み出してみませんか?病気やケガの場合にはお医者様や病院からの許可があるかどうかが必ず必要ですが、できない事を上げてあきらめる前に、「できること」から始めてみることは大切です。
70歳を超えても行楽シーズンにはお出かけの予定で忙しい方も来てくださっています。「お出かけ」をするには健康な心と体が必須です。50歳を迎える私も更年期という時期がやってきます。体も硬くなりやすく心身のバランスも崩しやすい時期と言われていますが適度な運動や人とのコミュニケーションは更年期の不調を和らげてくれる効果もあるそうです。
当教室では「楽しく動く」が基本ベース。楽しいからこそ「続く」のです。だから自然に体が「変わる」。マッサージやストレッチ、ピラティスのどれもが皆さんの体と心を整える「ツール」です。一番大切なのはピラティスが上手くなることではなく自分のやりたいことがいつまでもできる体と心を手に入れること。そのお手伝いをさせて頂いています。